ⅱ）観光国としての日本（“観光いびつ”現象）
①日本人海外旅行客：訪日外国人1,652万人：524万人≒３：１
（2002年）
②訪問外国人数順位：世界35位 外国旅行者数順位：世界10位（200１年）
③ジャパン・パッシング傾向
④東京一極集中化傾向
ⅲ）日本の目指す道と「2010年テン・ミリオン」計画
☆インバウンドとアウトバウンドとの均衡
[Ⅱ]「観光立国」と観光振興の具体的手法
ⅰ）国家（官）レベル
①首相・観光（担当）大臣・大使などの観光アピール＆プロモーション活動
例：ニュージーランド“100％
PURE NEW ZEALAND”：アメリカメリカ同時多発テロ直後、「安全な国・ニュージーランド」宣言（首相・観光大臣）
例：“アメージング・タイランド(「驚きのタイ」)”キャンペーン
例：各国大使による観光ＰＲ
②国家・地域観光機関による「情報発信」「マーケティング分析」「観光戦略」
例：観光立国による手法・・・観光プロへの発信（国内＆海外）
例：SARS（新型肺炎）収束後の対応・・・香港・中国
☆インターネット上のホームページetc.
（a）「一般情報」：一般観光情報の多寡。
（b）「国家主張」：国家首脳・観光大臣の主張が明確に発表されているか。
（c）「言語数」 ：母国語以外に、英語に加えて何カ国語で発信されているか。
（d）「専門家情報」:国の内外の観光産業/学術関係者へのデータ発信量の多寡。
（e）「更改頻度」 ：情報が頻繁に、そして迅速に更改されているか。
③外国人渡航緩和政策
例：「VISA免除・緩和」トランジット・地域限定・期間限定・年齢限定
・マーケット限定（修学旅行etc.）・数次ビザ制度
例：VISA早期発給システム・・・ドイツなど３日間（日本１～２週間）
例: 空港手続きの簡素化
④民間企業・起業活性化支援策
例：オーストラリアのEMDG（Export
Market Development Grants）
⑤国家・地域観光機関での外国人プロフェッショナルの登用
ⅱ）民間レベル
① インバウンド・ビジネスの拡大
(a)旅行会社によるビジネス・モデル改革
（参考）「JATA（日本旅行業協会）の取扱」インバウンド比率：全取扱の0.5％
(b)海外企業・外国人によるインバウンド・ビジネス参画の促進
例：在日本外資系ホテル・総支配人やマーケティング・マネジャーの活用
例：日本に拠点を持つ旅行会社（豪カンタス航空関係旅行会社、
中国国際旅行社総社など）・・・海外誘致ミッション＆会議への積極的な参画
例：GDS活用（グローバル・デストリビューション・システム：アマデウス）
(c)航空会社（含：外国航空会社）による積極的なインバウンド・セールス
例：新規直行便就航の効果的な利用
② 旅行商品の開発（魅力ある旅行商品企画・低廉化への手法）
例：旅行における選択肢拡大（国内交通機関・宿泊施設・食事etc.）
例：「定期観光バス」催行（外国語ガイド）
③ 「地域による」観光資源の整備・情報発進・主催旅行商品
ⅲ）「官･民・学」合同
①情報発信―国家・地域観光推進機関・企業―
☆「一般観光情報」＋「観光プロ対応情報」
☆複数外国語での発信
②合同観光プロモーション
☆効果的「海外ミッション」「FAMツアー」：段階的・国別・重点的・継続的
例：地域連携ミッション 例：効果的編成メンバー・ツアー
例：ASEAN諸国の諸政策
③
人材育成・登用
☆インバウンド担当スタッフ・女性ホスピタリティ担当者の増強
☆ガイド・通訳・インタプリター（自然ガイド）etc.の養成
☆大学・専門学校・機関でのインバウンド「観光学」教育
以上
