2003年9月10日（水）　　　　　＜レジュメ＞

＜日中友好神戸市会議員連盟・「新たな中国人街」進出企業駐在員等交流会＞

「日中間の観光交流」

　　　　　　　　　大阪明浄大学観光学部教授　鈴木勝
m-suzuki@meijo.ac.jp　　　http://www2.meijo.ac.jp/mei-suzu/

[�T］日中両国の国際観光（2020年＆現在）
☆日中両国：21世紀国際観光の牽引的役割
世界観光機関（ＷＴＯ−World Tourism Organization）による予測

＜2002年現在＞   訪中日本人旅行者：訪日中国人旅行者＝298万人 ：45万人　＝87：13
日本人海外旅行者：訪日外国人旅行者＝1,652万人：524万人＝75：25　

[�U］＜現況＞中国の「インバウンド観光」（受入国として）

�@世界　→　中国
☆「世界第５位」の“観光大国”　1,016万人（2000年）。（1990年は12位）。
（参考）日本34位（475万人）　　　　　　　　　　世界全体　6.96億人（2000年）
�A日本　→　中国
☆2001年:日本人渡航先として韓国（237.7万人）を抜き、NO.1に（238.4万人）
　　（2002年）298.6万人　　　　　（参考：韓国　232.1万人）
☆アメリカの同時多発テロ後も中国は堅実な伸び（2001年伸び率　8.3％増）
�Bインバウンド観光拡大の要因
☆政治的・経済的・社会的・・・安定性
☆観光産業のインフラ整備・・・旅の“安心感”＆“快適感”
・「ハード」国際水準ホテル・国際＆国内航空や便数増加・交通網の充実
・「ソフト」ホスピタリティ向上・安全性
☆観光資源の活発な開発と整備
☆活発で継続的な観光プロモーション（国家・地域）
☆「中国旅行」における選択肢の多様化・・・・宿泊・食事・観光
比較　現在の日本における訪日外国人受入体制

[�V］＜現況＞中国の「アウトバウンド観光（外国旅行）」（送出国として）

�@中国　→　世界　1,047万人　（含む：香港・マカオ）
☆ＡＤＳ対象国（観光目的指定国）　22カ国・地域　　　（2003年7月現在）
�A中国　→　日本　　45万人　（2002年　前年比15.6％増）　　　
�Bアウトバウンド観光拡大の要因
☆1997年「中国公民自費出国旅游管理暫定弁法」制定：観光目的旅行の許可
☆改革･開放政策の進展による中国人の経済的ゆとり
☆労働時間の大幅な短縮（土･日曜の週休２日制、年３回の7連休制度）
・国内旅行の割高感etc.
　　　注]国外旅行に関しては、段階的解禁（訪中外国人旅行との均衡）

[�W］日中両国における観光交流　　＜国・地域＞

☆渡航障害の排除・容易化（観光渡航地域・ビザ有無/早期発給/トランジット）
☆一般観光・業務旅行・産業観光・国際会議・青少年修学旅行etc.の推進
☆「SARS回復訪中観光キャンペーン」vs.「ビジット・ジャパン・キャンペーン」
☆共同観光プロモーション（日中両国の欧米への宣伝・優遇政策提示etc.）
☆地域連携化の推進（日中韓　＋　アセアン10カ国etc.）
☆「観光地開発」・「ツアー商品」・・・特色を有した開発・品質向上
☆観光振興上の人材育成・交流（ガイド・通訳・起業/企業マネジャーetc.）
☆外資・合弁会社（旅行会社・ホテルetc.）の設立　　　　　　　

＜了＞